━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.111 ━ 2021.04.08 ━
さ く ら 中 央 税 理 士 法 人 か ら の お 知 ら せ
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さくら中央税理士法人です。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
===税務関連トピックス=======================
┏◆令和3年税制改正
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R2年12月に閣議決定された「R3年度の税制改正大綱」が、R3年3月26日に通常国会
において、可決・成立しました。
コロナ禍の1年間を経験し、ウィズコロナ・ポストコロナの新しい社会に向けた
経済再生やデジタル化社会の実現を目指した内容が多く盛り込まれています。
今回は身近なところから個人所得課税の改正内容について、概要をご紹介します。
┏◆住宅ローン控除特例の延長等(減税)
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1.趣旨
コロナ禍の厳しい住宅取得環境を考慮しての減税
2.改正内容
住宅ローン控除は、個人が住宅ローンを組んで、マイホームを新築、購入、増改築
等をした場合で一定の要件を満たす場合に所得税が軽減される制度です。
控除期間は通常10年ですが、消費税率10%引上げに伴い、R2年12月までは控除期間
13年の特例措置が講じられていました。
その『控除期間13年の特例』が今回の改正でR4年12月まで2年間延長となりました。
3.適用要件
①契約時期
・新築の注文住宅 R2/10/1~R3/09/30(現行R2/09/30まで)
・建売/中古/増改築等 R2/12/1~R3/11/30(現行R2/11/30まで)
②入居時期
R3/01/01~R4/12/31
③床面積
・合計所得金額1,000万円超3,000万円以下 50㎡以上(現行のまま)
・合計所得金額1,000万円以下 40㎡以上50㎡未満(①の延長分のみ緩和)
※③により1LDKのマンション等、単身者向けの比較的コンパクトな物件にも適用可能
┏◆退職所得課税の適正化(増税)
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1.趣旨
退職所得は長期にわたる勤務の結果として生じるもののため、税金負担を平準化する
目的で2分の1課税が適用されています。その有利な税制の悪用を是正するための増税。
2.改正内容
法人役員等以外についても『勤続年数5年以下の短期の退職金』は、2分の1課税の適用
から除外されます。
ただし、雇用の流動化等の観点から、退職所得控除後の金額のうち300万円までは2分
の1課税が適用されます。
※法人役員等はH24年改正から「勤続年数5年以下」の退職金の1/2課税なし
3.適用時期
R4年分以降
3.改正前と後の比較計算
〈退職所得の計算方法〉 (退職金-退職所得控除額※)×1/2
※勤続年数20年迄→40万円×勤続年数
※勤続年数20年超→800万円+70万円×(勤続年数-20年)
〈事例〉勤続年数4年で1,000万円の退職金を受け取った場合の所得税
①退職所得金額の計算 1,000万円-40万円×4年 =840万円・・・A
②税額計算
・役員の場合 (改正前) A×税率=1,296,000円
(改正後) 改正前と同じ
・従業員の場合 (改正前) A×1/2×税率=412,500円
(改正後) (300万円×1/2+A-300万円)×税率=952,500円
※役員は今回の改正での影響なしですが、従業員は「改正後」の方が54万円増税です。
┏◆セルフメディケーション税制の見直し(減税)
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1.趣旨
療養の給付に要する費用の適正化効果の見直しと制度の適用を容易にするため
2.改正内容
セルフメディケーション税制は、医療費控除の特例。健康の維持増進及び疾病の予防
として一定の取り組みを行っている個人が、R3年12月末までに、スイッチOTC薬を
年間1.2万円超購入した場合に、その超えた部分を所得控除する制度です。
この制度に次の措置を講じた上、その適用期限がR8年12月末まで延長されました。
①対象となるスイッチOTC薬から医療費適正効果が低いものを除外し、非OTC薬
のうち治療や療養に使用されるものを対象に加えました。(医薬品の範囲の見直し)
②申告の際に健康診断の受診結果等の添付が必要でしたが提出不要となり、手元での
保管でよいこととなりました。(手続きの簡素化)
3.適用期間
上記2①:令和4年分以降
上記2②:令和3年分以降
┏◆その他の主な所得課税改正
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1.エコカー減税の延長(減税)
環境に良い自動車利用を促進する観点から自動車重量税の減免・経過措置をR5年4月末
まで延長
2.子育てに係る助成金等の非課税措置(減税)
国や地方公共団体が行う保育その他の子育てに関する助成事業(ベビーシッター・認可
外保育園の利用料等)にかかる給付金等は非課税とする。
3.同族会社発行の社債利子等への課税の適正化
同族会社が発行した社債の利子で、その同族会社の判定の基礎となる株主である法人
と特殊の関係のある個人及びその親族等が支払を受けるものは総合課税とする。
また、その社債の償還金についても総合課税とする。
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