タイトル:今が旬、秋は「ひやおろし」の日本酒が美味しい時期
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From:吉田 訓行
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ひと頃の暑さも収まり、秋の気配を感じ始めた今日この頃ですが、
如何お過ごしでしょうか。
食欲の秋、日本酒も美味しい時期を迎えます。
■「ひやおろし」とは、
唐突ですが、「ひやおろし」という言葉を聞いたことはありませんか。
日本酒を飲まれない方には、あまり馴染みがない言葉かもしれません。
冬場の厳冬期から春先にかけて仕込んで、春先に搾った新酒を火入れ
した後、蔵の貯蔵タンクの中で熟成して、一夏かけて味を調えます。
秋風が吹く頃、涼しさで品質変化が少なくなるこの時期に、2度目の
火入れを行わず、「冷や」のままで出荷(小売店に「卸す」)します。
この頃に出荷する酒を「ひやおろし(冷や卸し)」と呼びます。
ひやおろしと同じ時期に出回るお酒を「秋上がり」と呼ぶこともあり
ますが、これは厳冬期につくられた酒を一夏越して貯蔵し、秋になり、
品質が向上したものを指すようですが、「ひやおろし」と明確な違い
はないようです。
■搾りたて、新酒、夏酒、ひやおろしの違いは、
搾り:一度も火入れせずに12月から年明け頃に出荷。できたてこその
たて 初々しさ、新鮮な爽快感、日本酒本来の香りを愉しめる一方で、
熟成していない荒々しさを感じるのが特徴。
新酒:春に出荷する酒で、搾りたてのお酒に比べ、少し味の膨らみが
増し、幾分春らしい華やかな香りも感じさせ、口に含んだとき
のピチピチとした刺激、フレッシュな味わいが特徴。
夏酒:2007年頃に誕生した新しい言葉。全国各地の酒造業者が、
”夏でも美味しく飲める日本酒”をコンセプトに開発、提案し
日本酒のイメージアップに繋げようとしているお酒。
アルコール度数を下げてスッキリとした味わい、火入れなし
のフレッシュな味わいなど夏らしい趣向を凝らした所が特徴。
秋に旬を迎える「ひやおろし」は、秋の味覚とも相性抜群です。
さて、美味しい「ひやおろし」ですが、何を肴に愉しまれますか。
秋刀魚の塩焼き、秋鮭とキノコのホイル焼き、旬の食材を使った料理
などと一緒に愉んでみませんか・・・。
追記
今年の2月に酒造り講座で仕込んだお酒を、只今蔵元で熟成中。
一夏越してどんな味に調っているのだろうか、「ひやおろし」で
呑むのが愉しみです。酒の肴は、やはり烏賊の塩辛と・・・。
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