メールマガジン No.114

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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.114 ━ 2021.06.18 ━

さ く ら 中 央 税 理 士 法 人 か ら の お 知 ら せ

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さくら中央税理士法人です。
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===税務関連トピックス=======================
┏◆在宅勤務者へ支給する食券は給与?~国税庁の源泉所得税FAQより~
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国税庁は、「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係)」を
更新しました。
在宅勤務者に食券を支給することについて、2件の質疑事例を追加しています。
今回は、そのうちの1つの質疑事例をご紹介いたします。
【質疑事例】
1)当社では、在宅勤務を導入することとした。
2)従業員に対して、昼食を補助する。
3)従業員が出勤する日には、契約業者から購入する弁当をその従業員に支給する。
4)従業員が在宅勤務を行う日には、食券を支給する。
5)ただし、食券を利用するにあたって、下記のルールを守ることとする。
・従業員が在宅勤務を行う日に、当社が契約した特定の飲食店での飲食または
飲食料品の購入(持ち帰り)でのみ利用できる。
勤務日以外の利用や、アルコール類、飲食料品以外のものには利用できない。
・食券は、当社の従業員本人の食事代のみについて利用できる。
従業員の親族等の食事代には利用できない。
その食券を他人に譲渡してはいけない。
・食券の利用は、1回2,500円までとする。実際の食事代が、食券の額面に
満たない場合であっても、お釣りは出ない。
・毎月交付された食券の未使用分は、翌月に繰り越して使うことができる。
食券の利用可能期間は、食券交付日から1年とする。

上記の1)~5)をふまえて、ある月に、一の従業員に対して、次のように支給した場合は、
従業員に対する給与として課税する必要はありますか?
・食券(在宅勤務日) 食券代は5,000円で、従業員の支払額は2,500円。
・弁当(出勤日)   弁当代は2,500円で、従業員の支払額は1,250円。
【回答】
従業員に対する給与として課税する必要はない。
FAQでは、「所得税基本通達36-38の2」、を引用して説明しています。
この通達では、下記の場合、その従業員が食事の支給により受ける経済的利益は
ないものとして取り扱う、としています。
・企業が従業員に食事を支給する場合、
・その従業員から徴収している対価の額(以下、徴収額) ≧ 食事の価額×50% であり、
・企業の負担額(食事の価額-徴収額)が、3,500円/月(消費税及び地方消費税の額を除く)を超えない。
この通達を先程の質疑事例に当てはめてみます。
(※すべてを「軽減税率対象」とした場合)
・食券の従業員支払額2,500円 → 食券代5,000円の50%相当額
企業の負担額=5,000円-2,500円=2,500円
・弁当代の従業員支払額1,250円 → 弁当代2,500円の50%相当額
企業の負担額=2,500円-1,250円=1,250円
企業の負担額合計=(2,500円+1,250円)÷1.08=3,472.222・・・円

よって、従業員に対する給与として課税する必要がない、となります。

なお、この事例では、「食事の支給」「食費の補助」に注意が必要です。
食事の支給、とは、企業が従業員に対して、契約業者から購入した弁当を提供すること、
社員食堂で食事を提供すること等を指します。
食費の補助(現金支給)は、給与とみなされ、所得税の課税対象になります。

昨年4月の緊急事態宣言発出から、外出自粛・テレワーク推進の流れが続いています。
今回ご紹介しました、「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係)」では、食券の他に、
在宅勤務手当や事務用品等の支給、通信費や電気料金の業務使用部分の支給、レンタルオフィスの使用料についても
質疑事例が掲載されています。ぜひご参考になさってください。

参考)「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係)」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0020012-080.pdf
ご不明な点がございましたら、さくら中央税理士法人までお問合せください。

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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